先週までウェットスーツでダイビングをされていたお客様がいよいよ本日ドライスーツに初挑戦されました。
ドライスーツはスーツ本体に気持ちが集中することがほとんどですが、今日はドライスーツの中に着用するインナーに避けて欲しい素材をお知らせします。
たまには役立つ内容をブログにしないと、、、。

1. 保温

体温を維持する：水中では体温が急速に失われますが、ドライスーツのインナーは断熱層として機能し、体温低下を防ぎます。

空気層を利用：ドライスーツ内の空気とインナーの組み合わせが熱を閉じ込め、効果的な保温性を提供します。

2. 湿気のコントロール

汗を吸収・発散する：ダイビング中に体から発生する汗を吸収し、湿気が冷えの原因になるのを防ぎます。

速乾性：高性能なインナーは汗を素早く発散させ、肌を快適でドライな状態に保ちます。

3. 快適性の向上

スーツとの摩擦を軽減：ドライスーツを着脱する際、インナーは滑りを良くし、摩擦や引っかかりを防ぎます。

柔らかさと動きやすさ：インナーが適切にフィットすることで、動きやすさが向上し、長時間のダイビングでも疲れにくくなります。

4. 環境への適応

水温や気候に合わせた調整：インナーは、薄手から厚手までさまざまな種類があり、潜る環境や水温に応じて選べます。

薄手: 温かい水域や夏のダイビング向け。

中厚手: 季節の変わり目や中水温に適応。

厚手: 冷たい水域や冬場のダイビングに最適。

5. 安全性の確保

低体温症のリスク軽減：適切なインナーを使用することで、低体温症になるリスクを大幅に減らします。

緊急時の対応：ドライスーツが万が一水漏れした場合でも、保温性のあるインナーは体温低下を遅らせ、安全性を向上させます。

6. 適応性と多用途性

ドライスーツインナーは、ダイビング以外でも利用されることがあります。たとえば、冷水環境での水上活動や寒冷地でのアウトドア用途にも適しています。

ドライスーツのインナーは、保温性、湿気管理、快適性を提供するだけでなく、ダイバーの安全性を大きく向上させます。水温や環境に適したインナーを選ぶことが、快適で安全なダイビング体験の鍵となります。

今ではダイビングギアメーカーより様々なインナーが発売されています、ダイバーの方の中にはご自身でこれでいいかな、とインナーを選ばれている方もいることと思います。
これから避けて欲しい素材をお知らせしますので是非役立ててください。

その素材とはズバリ「レーヨン」です。
レーヨンは天然由来の化学繊維で、 肌触りが柔らかいく、絹に似た手触りで肌に優しいため、快適な着心地を提供してくれます、また2. 光沢があり高級感があり絹のような自然な光沢があり、見た目が上品で高級感があることから様々な衣類や製品に使用されています。
陸上では利点の多いレーヨンですがドライスーツインナーに使用するとなると話は別です、その理由を説明しちゃいます。

1. 吸湿性が高すぎる

天然由来のセルロースを原料とした化学繊維で、吸湿性が非常に高いのが特徴です。

ダイビング中に発生する汗や湿気を吸収しすぎてしまい、素材が濡れた状態になると保温性が大幅に低下します。

冷たい環境では、濡れたレーヨンが肌に触れることで体温を奪い、冷えを感じる原因になります。

2. 速乾性が低い

吸湿性が高い一方で、乾燥が遅いため、湿気を保持しやすい素材です。

ダイビング後にインナーが濡れた状態のままになると、不快感や冷えが続きやすくなります。

特に寒冷地や長時間のダイビングでは、濡れた素材は体温保持に悪影響を及ぼします。

3. 水に弱い性質

濡れると強度が大幅に低下する性質があるので水や湿気にさらされると繊維が脆くなり、破れや摩耗のリスクが高まります。

ドライスーツ内は完全に乾燥しているわけではないため、劣化が進みやすいです。

4. 肌触りの問題

レ滑らかで肌触りが良いという特徴がありますが、濡れると重くなり、まとわりつく感覚を引き起こし、ドライスーツ内での快適性を損なう要因になります。

レーヨンは普段着では快適な素材ですが、ドライスーツのインナーには適していません。吸湿性や速乾性、保温性に優れた素材を選ぶことが、快適かつ安全なダイビングを実現するポイントです。
濡れることのないドライスーツですが、レンタルであったり、ちょっとした動作で水が入る場合もあります。
レーヨン素材のシャツで潜った経験があるのですが、陸上がポカポカ陽気で休憩時間中にスーツ内で汗をかいてしまった後、海中に入ってほんと寒い思いをしました。
これは陸上でも同じことが言えます、寒いこの時期にレーヨンが26%含まれているヒートテック等を着用して屋外で汗をかいた後は要注意、作業が終わって屋外で一休みなんてときに、、、、寒いです。
是非ドライスーツのインナーにも気を使って快適なダイビングを楽しんでください。