1995年から続ける指導の現場で見えてきた「ダイビング講習の本質」
2025/07/01
「前のお店では教材も書類もなかった」
~1995年からインストラクターとして見てきた、講習現場の変化~
私は1995年にインストラクターになりました。
CMASからはじまり、NAUI、SSI、そして現在はPADIのコースディレクターとして活動しています。これまで体験ダイビング、オープンウォーターダイバーコース、アドバンス、レスキュー、ダイブマスター、IDC(インストラクター開発コース)まで、すべての段階を指導してきました。
その中で、受講されたお客様から非常に気になる声を多くいただくようになりました。
「前に受けた講習では教材が渡されなかった」
「書類の記入もなく、そのまま海に行きました」
「ちゃんと学んだ気がしなかったけど、認定されてしまった」
これは決して珍しい話ではなく、実際に多くの方が同じような体験をされています。
教材が無い講習は、受講生の損失につながる
講習を「ラクに終わらせる」ことは、講習の質や安全性を犠牲にしている可能性があります。以下のような例は、正しい講習とは言えません。
- 教材(eラーニングやマニュアル)が提供されない
- 病歴確認や免責同意書の記入が無い
- 学科講習が実施されず、海洋実習だけ行う
- 安全スキル(緊急浮上やウェイトドロップ等)を教えない・省略する
このようなケースでは、「認定証」は得られても、「知識とスキル」は得られていない可能性が高く、後々のステップアップの妨げになります。
ダイバー側も講習の「質」を見極めよう
インストラクターまかせにせず、以下の点に注目してください。
- 教材が渡されているか?(紙・デジタルどちらでも可)
- 書類に署名・記入しているか?(申込書・病歴・免責など)
- 海洋実習前に、プールまたは限定水域での練習があるか?
- 自分の理解度を確認する機会があったか?
もし一つでも「無いな…」と思った場合は、その講習は適切とは言えない可能性があります。
受講する側も「気づく力」を、安全第一で「正しい講習」を受講するために
私たちは、次のことを守って講習を行っています。
- PADIの正式教材(eLearning、紙教材)を全員に提供
- 事前の健康確認と必要に応じた医師の診断書提出
- 全ての書類の記入・保存
- プールでの中性浮力練習や緊急対応スキルの練習
- 「認定ありき」ではなく、「身につける」講習
なにより、「講習は楽しく、でも真剣に」がモットーです。
お店選びの参考に:認定証よりも大事なもの
「教材が無かった」「説明がなかった」という経験をされた方は、正しい講習を受け直すことも選択肢です。
そして、これからダイビングを始める方は、ぜひ「何が含まれているか」に目を向けて、お店選びをしていただきたいと思います。













